『フルメタル・ジャケット』
伝説的な映画だとたびたび耳にしていたので、どんだけ鬼気迫るものかと身構えていたのですが、わりと淡白な作品でした。前半の訓練所のところだけで映画史に残るようなインパクトを持ってしまってるのは納得。シゴキといっても軍隊の訓練としては妥当な感じで、これだったらニッポンの運動部のほうが、理不尽なトレーニングやいじめがあるんじゃないの、と思った次第。
いい意味で、煩わしいメッセージ性はありません。だって戦争映画、とくにベトナム戦争とかになると、どうしてもそういうのが着いてくるし。
キューブリックは画面の構図が非常にきれい、という評価を聞いていましたが、そのとおりでした。『バリー・リンドン』の構図がもっとも完成されてるそうなので、そちらも観てみたいところ。
"Full Metal Jacket"(1987年 監督:スタンリー・キューブリック)