さけられない重複

「肴(さかな)」は古くは「酒菜」(酒を飲むときの配菜)と書いたのが転じたそうである。だとすると「酒の肴」なんて言い方をするけど、それだと「酒の酒菜」ということになって「酒」がだぶってしまってることになる。音読で「酒肴(しゅこう)」という呼び方もするけど、もし「ビールの酒肴」なんて言い方をすれば「酒」が三重になってるようなもの。

馬から落馬した」みたいな言い方を笑うが、「肴」の例を考えると、そうなってしまってる言い方はきっと昔からたくさんあって、避けることも、逆らうこともできないように思える。